近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

穴熊突破口

チュンチュンチュン


作業部屋の窓から小鳥の囀りが聞えてくる清々しい空気漂う一時




駒制作の材料 漆がそろそろ切れそうだな


漆山に行くなら 久しぶりに温泉に行きたいところだ


カッパと猿乃助を誘ってみるか



漆山町までは 7マイル程の距離だ



八之助は 風呂敷にゴザと梵と将棋駒と蜜ロウを包み 麻袋に入れて家を出た




家の裏 山の東側のカッパがよくいる愛宕沼に立ち寄ってみる



静けさと風通る水面に呼びかけた



「カッパ おるか~?


 カッパ おるか~?」




・・・  シーン