近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

近未来将棋小説 紅に王手の新着ブログ記事

  • 宣教師 現れるの巻

    ざわ ザワ   ザワ ざわ なにやら周りが煙たい感じになってきた 「また 来てるそうだぞ あの宣教師が」 「この心のざわめき そして心の時めきは           たまらん   プッハー 」 「プッハー」    「プッハー」       「プッハー」  「プッハー」      「プッハー」 祭り... 続きをみる

    nice! 2
  • 音楽&BNNの巻

    トン トン 「八之助さんじゃないですか」 後ろを振り向くと  「お~ 英男じゃないか 来てたのか?」 「はい 久しぶりに音楽が聴きたくなって 来たんですよ       いや~ 音楽はやっぱり 楽しいですね」 「だな~ 俺も蔵王に行く途中なんだが ちょっと 寄ってみたんだが 賑わってるな」 「賑わっ... 続きをみる

    nice! 2
  • 梵踊りの巻

    「あの明かりが祭り場のようだな」 「結構な人でござるな」 花小路神社の境内では420人程はいるであろう人々達が音楽に合わせて梵踊りを踊っている 「あそこにいるのは マニラ帰りの皆さんだ  あそこにいるのは ミートアップルのバターさんだし  フルスモークの方達も来ているな」 「八之助さんは知り合いが... 続きをみる

    nice! 2
  • MUD MAXの巻

    de de~de ♪   d e de~d ♪ de de~de ♪   d e de~d ♪ 「どんどん近づいてるでござるな」 de de~de ♪   d e de~d ♪ de de~de ♪   d e de~d ♪ 「わくわくするな      de de~de ♪   d e de~d ... 続きをみる

    nice! 1
  • MUDの巻き

    八之助と猿乃助は歩いていた 「今宵の月は細いの~」 「そうでござるな~ 星が綺麗でござる」 ひゅ~    「今 流れ星の音が聴こえたぞ 」 「風の音 星の音 そして 心は梵 踊り」  八之助は ONE ステップ TWO ステップを 戯けてみせた 「ヒロ☆ポンさんの漆ジョイントは最高でござるな~  ... 続きをみる

  • 漆山を後にする巻

    「いや~美味かったでござるな」 「ござる ござる」 「ハッピーも相当多めでしたな」 「あのとっつぁん 相当 梵好きなんですよ」 「だろうな ありゃ 効くわ              梵と食の相性も最高だからな」 「わたしゃ ハッピーでござる~」 「八之助さん 今晩 家に泊まっていって下さいよ 」 ... 続きをみる

  • ハッピー中華の巻

    麻倉漆店も壽々木蕎麦屋も奥州街道沿いにある 今宵も壽々木蕎麦屋は繁盛しているようだ 「あそこでござるか?」 「そうだ あそこだ」 のれんの中からは 笑い声と香ばしい蕎麦の匂いが漂っている 「あれ ヒロ☆ポンさんじゃないですか それに八之助さんまで 久しぶりです」 「おうよ」 「久しぶりです 久しぶ... 続きをみる

  • ゆらゆら 提灯の巻

    「最後の詰みはどとうでござったな」 「まぁあなでござる」 「あ~ あ でござる」 日は沈み 街道沿いの店の提灯がゆらゆらゆらめいている 少し遠ざかった遊郭のピンク色のネオンが走馬燈のようにゆらゆらゆらめいている 「腹減りましたな」 「そうだな」 「はいでござる Hiでござる」 「何がいいですか?」... 続きをみる

  • 漆ジョイント

    「漆の匂いが漂う町に ルンルンルン」 「あそこが麻倉漆店だ ハッハッハ サイケに彩ってる~」 漆喰の白壁にロウソクランプがゆらゆら揺れている トン トン トトトン トン トン トン 「いらっしゃい~」 建物の中から聞えた声は店主の麻倉ヒロ☆ポン之助の声だ 「お 八之助さんじゃないですか 久しぶりで... 続きをみる

  • 遊郭ブルース

    「お兄さん方 いっしゃいませ~ 遊んでいきなさいよ~」 「よっ サムライさん ちょと見てってくださいよ」 天童から漆山へ 橋を渡るとその道沿いにちょっとした遊郭があったのであった 「八之助さん 漆山は凄いでござるな」 「そうか 猿乃助 天童の方が凄いだろ いった時ないか?」 「ないでござる」 「・... 続きをみる

    nice! 1
  • 漆山ブルース

    ふと小さな丘の懐から見えた町の光は漆山だろう 夕暮れ沈む静かな町並み ほんのりと漆の匂いが漂う町だ 「猿乃助 漆山見えたぞ」 「あそこでござるか あともう一踏ん張りでござるな」 「麻倉漆山店は町の中心にある 美味い飯屋もあるぞ」 「わ~い 楽しみでござる もうひとつ俳句を読んでみるでござる  漆山... 続きをみる

  • 猿飛乃助

    「香車や桂馬はバック出来ない駒でござるからな~  飛び越して どうにかなるか 成る思い」 「ハ ハッ ハ 中々 良い俳句だな  週末 山寺で俳句のワークショップがあるらしいから 猿乃助もいかないか?」 「わー 楽しいそうでござるな 山寺といえば玉コンもあるんじゃないですか  進む道 これが定めと ... 続きをみる

  • 猿+八

    八之助と猿乃助は 夕暮れ時の奥州街道を歩いていた 「八之助さんはどうして 猿の私を好意的に誘ってくれるでござるか?」 「・・・名前が似てるからな」 八之助は江戸ジョークを好んでいた 「それだけでござるか?」 「まぁ 第一に梵好き 第二に温泉好き 第三に将棋好き 第四に蕎麦好き 共通の好きなものがあ... 続きをみる

  • 八+猿

    「猿乃助~ いるか~?」 「八之助さんじゃないですか どうしました?」 「いやな 漆山経由で蔵王に行こうと思うんだが 行かないか?」 「いいでござるね~   温泉♪ 温泉♬  ちょっと 準備してきますでよ ちょっと待ってて下さいな」 「おうよ 将棋と梵は 持って来たからよ」 「はいよ~  将棋♪ ... 続きをみる

  • 梵暮鳥

    ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ 「梵暮鳥が鳴いてるね」 「そうだね もう 夕方だね」 ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ ボン ボン クラ クラ ボン クラクラ ボン... 続きをみる

  • 梵栽

    「あっ 八之助さん 梵あります?」  「ありますよ いっぷく行きますか?」 「はい」 八之助と千夜子は 沼を一望できるベンチに腰を下ろした 「ぷっ は~          八之助さんは 酒 飲まれるんですか?」 「酒ですか 飲んだ時ありますよ どうしてですか?」 「最近 城下町の若旦那達が酒にはま... 続きをみる

  • 千の夜に 花いちもんぺ

    「八之助さん」 後ろを振りむくと 千夜子ちゃんが手を振っていた 「あ 千夜子ちゃん」 千夜子ちゃんは山の麓に住んでいる歌好きの女性だ 「カッパさん いないみたいですね」 「そう いないみたいなんだ 温泉に行かないかと誘いに来たんだが」 「温泉?」 「そう 蔵王に行こうと思って」 「今から」 「そう... 続きをみる

  • 穴熊突破口

    チュンチュンチュン 作業部屋の窓から小鳥の囀りが聞えてくる清々しい空気漂う一時 駒制作の材料 漆がそろそろ切れそうだな 漆山に行くなら 久しぶりに温泉に行きたいところだ カッパと猿乃助を誘ってみるか 漆山町までは 7マイル程の距離だ 八之助は 風呂敷にゴザと梵と将棋駒と蜜ロウを包み 麻袋に入れて家... 続きをみる

  • イマジネーションブルース

    知るとは想う事なり 願うとは知る事なりけり 八之助は時として思う 地球は丸いらしい  では なぜ 人は落ちぬのかと 時として考える 宇宙とはと 八之助は知っていた この町以外にも町がある事を 海があり 違う大地がある事を 武士として思う 見果てぬ地 アメリカーノ ヨロッパーノ パレスチナーノ など... 続きをみる

    nice! 1
  • トルクカルマ

    ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ ドォ 「ばんさんや また 聞えるな」 「そうだなや じいさんや 面白山の方から聞えるだにゃや」

  • バナナマン

    「八之助さん 今日 BNNありますよ」 「お~ 英男 」 八之助は英男の肩を叩いた 「BNNか~ 梵とBNNは相性いいからな  重広さんはBNNいくんでしたっけ?」 「BNN?」 「英男が作ったバナナを乾燥させてやつですよ  きのこみたいな飛びです」 「あ~ 幻覚系ですか 浮世絵と合いそうだな 軽... 続きをみる

  • ホトケシンジゲート

    維新天楽隊は天童者を中心にこの町に代々受けつがれている音楽隊だ 人の誕生や生命の死 豊作の喜びや雨を求め 時に楽しく宴 時に内面との対時に 呼ばれし地で 言霊は聖霊なりきり 宿す音に 我 己を知る トン トン トトン トン トン トン 今日もいい音だ 八之助は想う   トン トン トトン トン ト... 続きをみる

    nice! 1
  • 曇り

    仏光寺の敷地内には立派な木々が立ち並ぶ 松や紅葉が楽しげに風に揺れている 苔が生い茂る石道を進むと 本堂だ 本堂の中からは 太鼓の音が聴こえる 心が弾む 「よっ ブラフマン」 ・・・ 本堂の脇の石段を振り返ると  「あっ 重広さんじゃないですが 一服中ですか?」 「です 八之助さんもどうですか?」... 続きをみる

  • 路上の格闘技

    「ちょっと 待ちんなまし この辺じゃ見かけね~顔だな」 「ほっといておくなまし 名も無き旅人でござんすよ」 「・・・おぬし 薩摩の男か」 「・・・それが どうか いたしましたか たとえば おいどんが薩摩者だとしたら」 「聞き捨てならん ここは武士の情け 将棋で勝負をつけようぞ」 「うけてたつ ばっ... 続きをみる

  • in side

    山の谷間を清々しい風を通り抜けていく 遠く 朝日連峰の奥底がバイオレットピンクに染まっている 八之助は 夕陽観察が趣味の一つであった ・今日の夕日は88点 中々の夕日空だ 今年こそは海を見てみたい・ 舞鶴から 維新天楽隊の練習場 佛光寺までは 10分程の距離だ ハッピー蕎麦が緩やかに効いてきた 山... 続きをみる

  • 4:20

    八之助は駒彫の内職を4:00に切り上げた カッパと猿乃助と4:20に 城下町の人気の蕎麦屋舞鶴で待ち合わせをしていた 今夜は維新天楽隊の練習の日だが まずは 腹ごしらえ 恒例だ 舞鶴の店主78は 八之助の同年代で昔から知る良し身だ 「いらっしゃいませ~」 「どうもっすでござる」 「どもども」 「ど... 続きをみる

  • ロンドン

    「イザベラ 今度は ジャパンに行くって?」 「そうなの お父様 今度は ジャパンを旅するわ」 この一年前 イザベラは 太平洋の島 ハワイを旅していた

  • 八之助は 時に 詩人であった サムライの意識 星空より高く 八之助は全てにおいてこの言葉を当てはめていた 駒を彫る印刀の研ぎ方 しかり 刀を研ぐのと同じなりけり 時として 武士として想う  徳川家は何故 250年もの平和を保てたのか 天童織田藩は 最上藩 荘内藩 伊達藩 上杉藩に囲まれた立地にあっ... 続きをみる

  • 「ぷっ は~ 4 八 香車」 「くぅ~ 厳しいでござるな マジでござるか」 「マジでござるよ」 「八之助さん 今夜は何をしてるでござるか?」 「・・・今日は 維新天楽隊の練習の日じゃな」 「頑張ってござるな」 「な~ カッパ~ 天楽はな~ 頑張る頑張らないの話じゃないんだよ」

    nice! 1
  • 曇り

    八之助はロストサムライジェネレーションと言われた時代を生きていた 天童織田藩 吉田大七は天童藩所属の武士達に 将棋駒制作は武士の内職に恥じぬと将棋駒製作を推進していた 財政に苦む天童織田藩にとって将棋駒制作で得たお金は貴重な現金収入になっていた

  • 晴れ

    「ぷっ は~ 5 五 飛車」 「くぅ~ 厳しいとこ きますでござるな」 「当然だろ」 「聞きましたか 週末 山寺で俳句のワークショップがあるらしいでござる  江戸から有名な俳人が来るらしいでござるよ」 「江戸から 俳句か~ カッパ 一句読んでみろ」 「こんなのはいかがでござるか  月見打ち 人間の... 続きをみる

  • 吾輩は織田八之助である

    この男 織田八之助 世は江戸時代末期 みちのくは奥州 出羽の国 天童  歳など分からぬ時代だが、程よく生きてきた 梵暮ら男の話である

    nice! 2