近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

遊郭ブルース

「お兄さん方 いっしゃいませ~ 遊んでいきなさいよ~」


「よっ サムライさん ちょと見てってくださいよ」



天童から漆山へ 橋を渡るとその道沿いにちょっとした遊郭があったのであった



「八之助さん 漆山は凄いでござるな」


「そうか 猿乃助 天童の方が凄いだろ いった時ないか?」


「ないでござる」


「・・・それでいいんだよ 」



ぷっ は~


「俺達は先を急いでる すまんな」



八之助は呼び込み達に軽く手を上げた



夕日の残像と遊郭の看板で二人の背中は薄ピンクに染まっている



その先を急ぐ姿に 遊郭の皆は 天童藩のサムライの心意気を見た。