近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

ハッピー中華の巻

麻倉漆店も壽々木蕎麦屋も奥州街道沿いにある


今宵も壽々木蕎麦屋は繁盛しているようだ


「あそこでござるか?」


「そうだ あそこだ」


のれんの中からは 笑い声と香ばしい蕎麦の匂いが漂っている



「あれ ヒロ☆ポンさんじゃないですか それに八之助さんまで 久しぶりです」


「おうよ」


「久しぶりです 久しぶりに漆山に来たから やっぱ ハッピー中華だろって なりましてね」


「ありがとうございます どうぞ どうぞ 座敷にどうぞ」



「おうよ んじゃ 大将 ハッピー中華そば 3つ頼むわ」



「はいよ ハッピー多めにしときますよ はいはいはい~」



「ヒロ☆ポンさんの漆ジョイントとハッピー中華のアンサンブルでござるな」


「猿乃助 漆山も最高だろ 今夜は 将棋に 俳句に 梵 梵 梵 だな」


「最高でござる  旅って面白いでござるな 」


「旅は最高だよ 近かろうが遠かろうが 一歩踏み出せば 旅の始まりなんだよ」


「旅と将棋って似てなくもないですな」


「確かに 似てなくもないな」



「歩を打てど 歩を打てど 進む事なり 歩を打てど


 待てど されど 角道開けて 時を待つ


 時に吹かれ あぁ 歩と歩む 銀なりけり」



「漆ジョイントの決まりはどくとくでござるな」



「お待たせしました~ ハッピー中華でございます」


「お きたきた」


「お~」


「美味そうでござる」



ずるずる ツルツル 


「お~ やっぱり 美味し 効くし 最高だな」


「最高でござる~」



ハッハッハ はっはっは ゲラゲラゲ~