近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

漆山を後にする巻

「いや~美味かったでござるな」


「ござる ござる」


「ハッピーも相当多めでしたな」


「あのとっつぁん 相当 梵好きなんですよ」


「だろうな ありゃ 効くわ 
            梵と食の相性も最高だからな」


「わたしゃ ハッピーでござる~」



「八之助さん 今晩 家に泊まっていって下さいよ 」



「ありがたいけど 俺達は蔵王に向かってるんだ 


          月はまだ あそこなりけりってな」


「そうですか 残念です では また漆がなくった時に
                 上物を準備しときますよ」


「だな 数ヶ月にまた一手っと 来たもんだ って」


「八之助さん 調子 GOOでござるな」


「GOOでござるよ  美味い梵 美味い飯 そして 良き友 それに温泉と来たもんだってな」


「どん決まり~   ハッハッハ ってな」


「んじゃ ヒロ☆ポン また」


「ヒロ☆ポンさん またでござる」


「ですな  惜しまれて 進め歩むに と金なりけり  です」



ハッ ハッ ハッ


八之助は振り向きざまに 親指を立てて 別れを惜しみつつ 一歩 一歩 歩き出した



今宵の月は 虹を描く その光に 希望あり その先に和平あり