近未来将棋小説 紅に王手

織田八之助が江戸時代と現代を駆け抜ける梵暮ら物語り

ホトケシンジゲート


維新天楽隊は天童者を中心にこの町に代々受けつがれている音楽隊だ


人の誕生や生命の死 豊作の喜びや雨を求め 時に楽しく宴 時に内面との対時に



呼ばれし地で 言霊は聖霊なりきり 宿す音に 我 己を知る




トン トン トトン トン トン トン



今日もいい音だ 八之助は想う   トン トン トトン トン トン トン



八之助は 太鼓にのってフリースタイルで詩を読んでいた   


トン トン トトン トン トン トン




まてど されど このままで


果てぬ己に 相打ち申うす


願わく 天 和平の道 なりけり